景観を考慮した海辺の鋼斜張橋の計画・設計・施工について

日本技術開発梶@  岸本俊雄
林  勝巳
○ 宮原  哲

論文要旨

 瀬戸内海国立公園の特別区域に指定されている和歌山市和歌浦湾において,漁港関連道として「奥和歌大橋」が計画された。海岸を自然な形で残すため,上下部工とも海上からの工事が必要となり,A1 橋台とP1 橋脚は,プレキャスト橋台(橋脚)設置工法を,2径間連続鋼斜張橋の上部工は,水中ベントを用いたFCによる大ブロック架設工法を採用した。特殊水中コンクリートを用いた橋台・橋脚のこの施工方法は,橋梁としては珍しいため,詳述している。上部工の計画・設計においては,耐風安定性を考慮した。構造諸元の設定方法について述べている。また,ケーブル定着部のFEM解析の結果を示し,設計の考え方を述べている。

キーワード

斜張橋,道路橋,水中施工,水中コンクリート,直接基礎,鋼構造,有限要素法,耐風設計,プレキャスト橋台(橋脚),大ブロック架設