多点温度検層による地下水流の推定とその評価

梶谷エンジニア梶@  上出定幸
水野正行
○ 岡 伸次

論文要旨

 地下水流動層を把握する目的で,ボーリング孔を利用して行う多点温度検層について, 実際に計測を行った例について記述したものである。
 多点温度検層は,ボーリング孔内に温水や冷水を注入することで,地下水の温度が温度差による熱伝導によって元の温度に回復する時間を測定する。回復時間は,地下水の流入・流出があるために早い。以上のような性質を利用する検層であり, 従来から地下水調査として利用されている検層(電気検層,地下水検層)と異なり,地下水の流動位置と非流動位置との見分けができ,更には概略の透水係数も知ることができる。

キーワード

多点温度検層,地下水調査法,電気探査法,温度検層,透水層,地すべり