活線施工を考慮したRCスラブ桁の設計・施工

ジェイアール西日本コンサルタンツ梶@○ 柏原  茂
北後征雄
西山佳伸

論文要旨

 本報告は列車の運行を確保し,桁下の交通を遮断することなく,鉄道橋として用いられている無道床鋼桁を,RCスラブ桁に改築した施工法について述べたものである。
 既設保守用通路を撤去した跡に,RCスラブ桁の一部を施工する。この部分は工事桁の受台として機能するとともに完成後はRCスラブ桁の一部となる。コンクリート打設にあたっては側型枠にはH形鋼,底型枠にはリブ付き鋼板を用いた。その受台に工事桁を設置した後に,既設の鋼桁を撤去,工事桁直下で残りの部分のスラブ桁を施工した。
 今回設計施工したRCスラブ桁の特徴として,分割構造とすることで短い作業時間で施工が可能となった。また,支保工を不要としたことなどがあげられる。
 この方法は狭隘な箇所での橋梁改築にヒントを与えるもので,無道床鋼桁を有道床化する橋梁改築に大いに活用できるものと考えている。

キーワード

RCスラブ桁,活線施工,工事桁