安芸灘大橋の下部工

椛詩技術コンサルタント   山本 國勝
大畑 啓一
○ 久保 欣二

論文要旨

 本論文は、広島県による安芸灘諸島連絡架橋のうち1号橋と位置づけられ、本土と下浦刈島を結ぶ渡海は足梁である「安芸灘大橋」の下部工の調査・設計概要について紹介するものである。
 安芸灘大橋は、橋長1,175m、中央経間長750mの3経間2ヒンジ吊橋で、基礎位置は、本土側に1Aと2P(女猫島)が、下浦刈島側に3Pと4Aが設置される。地質は、1A、2P地点では、4A予定位置において調査横杭による原位置での岩盤試験を実施した。耐震設計は、架橋地の地震環境、地質特性により地震危険度解析を行って設計地震力を設定し、全体構造に関しては応答スペクトル解析、基礎については、基礎−地盤を2次元にモデル化した非線形時刻歴応答解析により耐震安全性を照査した。基礎形式は、1A、4A、は重力式職説基礎形式を、2Pは直接基礎形式、3Pは基礎底面に脆弱層が確認されたため場所打ち杭形式を採用した。

キーワード

吊橋、アンカレイジ、主塔基礎、地盤定数、推積岩類、耐震設計