コンクリート充填鋼管柱の限界状態設計法による試設計

潟jーデック 新平信幸

論文要旨

 コンクリートを充填した鋼管柱は、耐荷力の増大、じん性の向上、ならびに鋼管の局部座屈の抑制など様々な優れた特徴を有しており、合理的な設計法によって今後大いに期待される構造形式である。
 わが国では、鉄道橋を除く多くの構造物の設計には未だに許容応力度設計法が用いられているのが現状である。欧米諸国では近年において限界状態設計法もしくは荷重抵抗係数設計法に移行している。わが国でも、限界状態設計法に基づく性能照査型設計へ移行する方針であり、土木学会鋼構造委員会から平成9年に限界状態設計法に基づく鋼構造物設計指針1)2)が発刊された。
 コンクリート充填鋼管柱の限界状態設計法による実務上の設計の普及と今後の課題を明確にすることを目的として、鋼構造物設計指針とヨーロッパ基準3)に基づいて試設計を行った。

キーワード

コンクリート充填鋼管柱、限界状態設計法、鋼構造物設計指針、ヨーロッパ基準(ユーロコード)