浸透流解析を行う上での土質定数の設定手法について

論文要旨

現在全国の地方整備局の多くでは、直轄河川堤防を対象に質的整備の目的で、「浸透、侵食、耐震」の安全性評価を検討している状況であります。「河川堤防設計指針」(国土交通省河川局治水課 平成14年7月)(以下「指針」という。)を踏まえた河川堤防(以下「堤防」という。)の安全性照査手法や強化工法の設計法がとりまとめられ、「河川堤防の構造検討の手引き」(以下「手引き」という。)が財団法人 国土技術研究センターから出版されています。本論文では、「浸透」に対する安全性評価の飽和・不飽和非定常浸透流解析(以下「浸透流解析」という。)を行う上で重要な要素としての土質定数の設定が上げられます。その中でも、人の判断による影響が大きい湿潤密度、内部摩擦角、粘着力、飽和透水係数の設定方法について論じます。

キーワード

堤防強化、土質定数、飽和・不飽和非定常浸透流解析