鋼上路式ローゼ桁橋における省力化設計

論文要旨

近年、土木構造物全般において、初期コストおよび維持管理コストの縮減が強く求められている。本橋は、図-1に示すように急峻なV字谷に架設される橋長169mの鋼上路式ローゼ桁橋(アーチ支間長114m、側径間長24.5m、ライズ20m)であり、構造改善による省力化として次の構造を採用し、コスト縮減を実施した。(1)合成床版の採用による縦桁の省略 (2)2次部材への形鋼の使用による製作費削減 (3)補剛桁下横構構造の簡素化(4)補剛桁、アーチリブの水平補剛材や縦リブの削減 (5)耐候性鋼材の使用による維持管理コストの低減ここでは、省力化設計の内容に加え、地震時の安全性を検証するために実施した動的解析(時刻歴応答解析)結果についても報告する。

キーワード

省力化、コスト縮減、合成床版、形鋼化、動的解析