支部長ご挨拶 message

支部長就任ご挨拶 Inaugural message
激甚化する自然災害リスクへの対応、日本経済の再生、平等でウェルビーイングな暮らしといった観点から、分散・共生型国土形成という考え方が重要となっています。そのなかで、近畿圏はわが国における第二の都市圏という考え方を超えて、独自の文化・経済力を活かした「世界の中での近畿圏」、という意識改革が必要と言われています。
そういう意味で、2025年の大阪・関西万博は、関西から日本経済再生を牽引する絶好の機会であり、国内外との交流を通じて様々な分野でイノベーションを起こしていくことが期待されています。その息吹をさらに拡げ・根付かせていくためにも、近畿圏と国内外及び近畿圏内を繋ぐ広域インフラ網の充実は必須であり、その実現化方策も含めてわれわれ建設コンサルタントが考えるべき課題は多岐にわたります。
一方、地域創生という観点からは、人々の暮らしを支える身近なインフラが必要です。これらの活用や維持管理に加えて、災害対応、地域密着型まちづくり等の面から、地域に根差したコンサルティングが重要であり、建設コンサルタントは多様な役割を担うことが求められています。
これらの役割を果たすためには、建設コンサルタントの生命線である人材確保・育成が必須であり、業界全体で取り組む必要があります。また、国土・地域づくりやインフラ事業は、建設コンサルタントだけでできる話ではなく、行政セクターはもちろんのこと、土木業界や経済界が一丸となって取り組む必要があります。当支部は、そのプラットフォームとしての機能を果たしていきます。
2025年5月
一般社団法人 建設コンサルタンツ協会近畿支部