資料No.

515-61

報告書タイトル

土木における実用知識情報システム構築に関する研究 ―橋梁技術者を対象として―

委員会名

知識情報システム研究委員会

委員長名

三上市蔵(関西大学 工学部 土木工学科)

活動期間

平成5年4月〜平成8年3月

発行年

平成8年7月1日

報告書目次

第1編 架設工法選定システム
1.まえがき
2.銅橋の架設工法
2.1.概説
2.2.架設工法の種類と特徴
2.3.架設工法の選定
2.4.まとめ
3.架設事例の分析と選定フローチャートの作成
3.1.概説
3.2.黄本フローチャートの整理
3.3.既往の架設事例の分析
3.4.エキスパートシステム構築用フローチャートの作成
3.5.サンプルデータ
3.6.まとめ
4.システムの構築
4.1.概説
4.2.プロトタイプシステムの構築
4.3.プロトタイプシステムの評価と改良
4.5.まとめ
5.選定過程とその考察
5.1.概説
5.2.サンプルデータ入力によるシステムの信頼性
5.3.画面表示による架設工法選定過程
5.4.まとめ
6あとがき

第2編 景観評価システム
1.まえがき
2.景観設計の問題点
2.1.実務レベルにおける景観設計の現状
2.2.景観設計の問題点
2.3.景観設計の今後
3.景観評価要因と評価項目
3.1.評価要因の選定
3.2.評価項目の選定
3.3.アンケート調査の必要性
4.景観設計支援システム構築手法
4.1.Decision Tree法
4.2.Neural Network法
5.Decision Treeによる分析
5.1.XpertRule ProtoTyperの特徴
5.2.既存データからのルールの誘導
5.3.分析結果のまとめ
6.Neural Networkによる分析
6.1.RHINEの特徴
6.2.ニューラルネットワークによる分析
6.3.分析結果のまとめ
7.景観設計支援システムの構築
7.1.概要
7.2.システムの評価
7.3.画像データベースの作成
7.4.システムの構築および使用例
7.5.まとめ
8.あとがき

第3編 橋梁予備設計システム
1.まえがき
2.研究の経緯
2.1.予備設計の知識
2.3.研究の流れ
2.2.構築システムのテーマ選定
3.システムの概要
3.1.知識獲得手法および表現方法
3.2.システム構築イメージ
3.3.既存の橋梁データ
3.4.使用ソフトの選定
4.プロダクションルールを用いた橋梁予備設計システムの構築事例
4.1.システム構築フロー
4.2.銅橋選定システム
4.3.RC・PC橋選定システム
4.4.まとめ
5.ニューラルネットワークを用いた銅橋選定システムの構築事例
5.1.システム構築フロー
5.2.既存データからの教師データ作成
5.3.システム構築
5.4.システムの検証と評価
5.5.まとめ
6.ファジィプロダクションルールを用いた銅橋選定システムの構築事例
6.1.システム構築フロー
6.2.システム構築
6.3.システムの検証と評価
6.4.まとめ
7.あとがき
付録 委員会・分科会活動記録

報告書全体概要

 ここ十数年,人工知能技術を応用した知識情報システムを実現するための調査・研究が土木工学分解の種々の領域において,多数の技術者によって実施されてきた。しかし,構築されるシステムがすべて実用に耐えるかというと,必ずしもそうはいえないのが現状である。いまや必要なのは,実用的システムを構築するための技術を修得し,それに基づいて実際に開発することである。このような状況に鑑み,知識情報システム研究委員会は橋梁技術を対象に選び,知識情報システムを,それも実用的なシステムを構築する技術を確立することを目的に,平成5年4月から3年間にわたって研究活動を行ってきた。
 この委員会の前にエキスパートシステム構築手法研究委員会が結成され,平成2年8月から平成5年3月まで活動したが,ここではパソコン用エキスパートシェル(エキスパートシステム構築支援ツール)を実際に利用してエキスパートシステム構築手法を調査・研究するとともに,種々のエキスパートシステムのプロトタイプが構築された。
 今回の知識情報システム研究委員会は,この前委員会の成果を受け継いで,実用システムに向けて研究活動を行ったものである。知識情報システム研究委員会は,その目的を達成するために,次の3つの分科会を設置して活動してきた。

(1)架設工法分科会

 この分科会は,ルールベースを適用して,銅橋の架設工法を選定するシステムを構築することを目標に設置された。ここではエキスパートシェル「大創玄/TBforWindows」を使用してシステムを構築し,そのシステムを種々の方法で評価・検討した。
(2)景観評価分科会
 この分科会は,ニューラルネットワーク技術を適用して,橋梁の景観を評価するシステムを構築することを目標に設置された。実際にシステムを構築し,これに対して多用な評価を実用するための手法を調査・研究した。
(3)予備設計分科会
 この分科会は,銅橋とコンクリート橋の予備設計に関するシステムを構築することを目標に設置された。この分科会は,さらに3つのワーキンググループに分かれ,RC橋,PC橋の橋種を選定するプロダクションルールシステム,銅橋の橋種を選定するニューラルネットワークシステム,それに同じ銅橋の橋種を選定するファジイシステムをそれぞれ構築した。
 人工知能技術はそれを適用したシステムが社会に役立つのは当然であるが,それだけではなく日々業務で扱われている技術知識を整理し,精錬する面で実に有効に機能することを忘れてはならない。委員会の最終年度として成果をまとめ報告することになったが,これは委員各位の絶え間ない努力の結果である。感謝と敬意を捧げたい。この調査研究の成果が協会会員に活用され,業務に寄与できることを願っている。

平成8年4月
知識情報システム研究委員会
委員長 三上市蔵

委員名簿

No

所属名

氏名

1

関西大学総合情報学部

古田均

2

関西大学工学部土木工学科

三上市蔵

3

山口大学工学部知能情報システム工学科

宮本文穂

4

オリエンタル建設椛蜊緕x店工務部

桑原正弘

5

潟Iリエンタルコンサルタンツ関西支社

佐.藤正典

6

片山ストラテック葛エ梁技術開発室

坂本純男

7

川田建設椛蜊緕x店開発部

梶川靖治

8

協和設計叶ン計部

高岡茂

9

極東工業椛蜊緕x店

中田順憲

10

褐嚼ン企画コンサルタント道路設計部

栗由佳治

11

褐嚼ン技術研究所大阪支社技術第2部

神野裕昭

12

叶_戸製鋼所橋梁工場技術室

岡本安弘

13

国際航業滑ヨ西コンサルタント部

中島元康

14

駒井鉄工叶サ造部生産設計課

福住建

15

鰹C成建設コンサルタント

塚田順一

16

椛K高組技術企画開発部技術システム開発課

山中雅史

17

大和設計葛Z術第二部

国枝昭彦

18

中央復建コンサルタンツ葛Z術開発室

山尾弘.昌

19

中央復建コンサルタンツ葛Z術開発室

(小林敏宏)

20

鞄結梃嚼ンコンサルタント関西支店

中野康一

21

東洋技研コンサルタント葛Z術第2推進室

三井寛

22

日本技術開発椛蜊緕x社土木本部構造部

渡辺重雄

23

日本電子計算渇ネ学技術事業部

植野孝雄

24

潟jュージェック土木第二部橋梁第二室

保田敬一

25

パシフィックコンサルタンツ椛蜊緕x社

舘川逸朗

26

復建調査設計且R口支社

豊田幸司.

27

復建調査設計且R口支社

(藤井友行)

28

渇。河技術情報大阪営業所

栄田悦士