高盛土上に位置する橋台の計画と設計

葛゚代設計事務所 ○ 東 雅晴

論文要旨

 近年,高速道路事業の進捗にともない,山岳部の路線を建設する機会が増加しつつある。山岳部の道路建設では切土やトンネルの掘削残土の土捨場の確保が難しく,本線を高盛土にして残土処理を行い,橋台を高盛土区間に設ける事例が多くなっている。高盛土部の橋台形式としては,従来より箱式形式・中抜き形式あるいは盛りこぼし形式を採用している。この形式を従来の設計方法で設計すると,土圧が大きくなり不経済になることが指摘されている。
 見直された設計手法である新設計要領(平成2年6月)に基づき,高さ22mの高盛土上に位置する盛りこぼし橋台の設計事例を取り上げ,その計画と設計手法・施工面における問題点を報告する。

キーワード

高盛土,盛りこぼし橋台,逆T式橋台,杭基礎,場所打ちぐい