深いRC連続土留め壁を本体に単独利用した中間換気所の設計

パシフィックコンサルタンツ梶@○ 武智 正博

論文要旨

 本稿は,大阪府西淀川区の国道2号線野里交差点付近に計画される地下鉄片福線の中間換気所の設計についての報告である。本換気所は,建設省淀川共同溝の換気立坑と合築で作られるものであり,掘削深度GL−48mの深い掘削となる。本換気所は敷地余裕が少ないことからRC連続土留壁を本体利用し,く体幅を極力小さくしている。連続壁は壁厚 1.5m,根入53mである。
 本設計の特徴として,必要壁厚を抑え,かつ工期短縮を目的として,本体壁の間に無筋の隔壁を連続地中壁で施工し,支保工なしで掘削することにしている。このため,本体壁の主筋方向は,施工時が水平鉄筋,完成時が鉛直鉄筋となっている。なお,本換気所は深い立坑のため応答変位法による耐震設計も行っている。土留壁はそのまま単独で本体壁に利用したものである。

キーワード

地下連続壁,本体利用,換気所,土留壁,耐震設計,応答変位法,立坑,盤膨れ,土留支保工,剛結継手