オートストレス設計法の経済性に関する一考察

富士車輌(株)    鈴木正典
上平  哲
 ○ 干場健志

論文要旨

 オートストレス設計法(ASD法)は、アメリカ鉄鋼協会(AISI)によってアメリカ州道路輸送技術官協会(AASHTO)のGuide Specに、鋼材の節約と建設費の低減化を主目的として開発され荷重係数設計法(LFD法)の代替設計法として取り入れられたものである。この設計法はLFD法と同じ荷重(作用荷重、超過荷重、最大荷重)に対して設計を行い、LFD法と同じ照査内容を含むものである。また、この設計法は、中間支点上において、わずかな塑性回転及ぴ塑性ひずみを完全に認めるという特徴を持っている。
 本研究においては、ASD法とプレストレスを導入する連続合成桁橋とを比較した結果、ASD法の方が支間が長くなるほど鋼材量の点で経済的であることが判った。また、中間支点上においては、プレストレスを導入する連続合成桁より鋼桁断面積を1.7%程度小さくすることができる。

キーワード

荷重係数設計法、オートストレス設計法、連続合成桁、主桁鋼重の比較