魚を育む流れづくり ―揖保川水系における魚道整備構想―

株式会社 ウエスコ    木内  裕
永山  彰
児玉  輝
竹本憲史
○ 渡辺浩幸

論文要旨

 近年、公共事業においては自然環境に配慮した事業が増加してきており、河川事業においても魚介類に配慮した事例は数多くある。本整備構想は、農林水産省において平成7年度から実施されている「魚を育む流れづくり推進対策事業」の一環として建設省近畿地方建設局姫路工事事務所、兵庫県竜野土木事務所、兵庫県竜野土地改良事務所が事務局となる「魚を育む流れづくり推進協議会」を設置し、魚道整備方法の検討を行ったものである。
 尚、平成7年度に当事業を実施している地区は、北海道・青森・山形・東京の4地区である。
 本論文は、揖保川水系において河川横断施設にかかる魚道整備を効果的に進めるため、魚類の生息・遡上等の実態を明らかにし、併せて各施設の構造なども調査した上で、流域単位で河川の利用形態等を勘案した魚道整備構想を策定したものであり、昨年度の研究発表会で報告した調査結果報告に引き続き、その成果を報告するものである。

キーワード

魚を育む流れづくり、魚介類調査、河川横断施設の評価、魚道整備計画、魚道整備順位