切羽評価点を用いたトンネル地山評価

論文要旨

山岳トンネルの建設において事前設計と施工段階における地山評価の乖離が多く見られ、その結果として度重なる設計変更を招き、工事費の増大などの問題を引き起こしている。乖離の要因としては、@地質調査技術の限界、A調査数量の不足、B地質技術者の地山評価の解釈に対する個人差などが挙げられている。これらの要因を踏まえ、事前調査・設計段階の情報を円滑に施工段階に受け渡すことを目的として、施工段階で用いられている切羽評価点法を媒介とすることに着目した。今回、切羽評価点法を複数の現場に適用して調査段階における地山評価を行い、施工時の地山評価結果と比較を行った。この結果、精度の高いトンネル地山評価が可能なことが判明した。

キーワード

切羽評価点法、地山評価の乖離